韓国アップビット、日本円建てステーブルコイン「JPYC」上場

韓国最大手の暗号資産(仮想通貨)交換業者アップビットは17日、円建てステーブルコインのJPYCの取扱いを始めた。
韓国ウォン、ビットコイン(BTC)、テザー(USDT)の3つの市場で売買でき、JPYCにウォン建ての市場が設けられるのは初めてとなる。取引の開始時刻は同日のうちに2度ずれ込み、最終的に韓国時間の18時に始まった。
3市場で同時に開始、時刻は2度の変更
アップビットのお知らせによると、JPYCと米ペイパル系のドル建てステーブルコインPYUSDを、韓国ウォン、ビットコイン、USDTの3市場で同時に扱う。入出金はイーサリアムのネットワークで始め、告知の掲載から1時間30分以内に受付を開始するとした。
JPYCの取引開始は当初9月17日12時の予定だったが、同日11時50分の更新で15時に、14時50分の更新で18時へと2度改められた。開始の直後は5分間にわたって買い注文が制限され、前日終値から10%以上安い売り注文も同じく5分間は通らない扱いとなる。注文の種類は、開始から約2時間は指値だけに絞られた。
告知の時点の前日終値はJPYCが8.78ウォン、PYUSDが1367.02ウォンとなっている。17日9時40分の直近値はそれぞれ8.81ウォンと1376.68ウォンで、いずれも前日終値を上回った。
入金網はカイアとポリゴンへ拡大、償還には制約
アップビットは同じ17日の19時すぎ、カイアとポリゴンの2つのネットワークでJPYCの入金を始めたと告知した。出金は後日の対応とし、最小入金数量は両ネットワークとも500JPYC、出金手数料はカイアが1JPYC、ポリゴンが0.2JPYCとなる。入金が反映されるまでに必要な承認数は、カイアが36、ポリゴンが200と差がある。
同社はトラベルルールへの対応として、入出金が可能な事業者の一覧に載っていない取引所からアップビットへ資産が送られた場合は反映できないとした。反映できない入金は返還の手続きに長い時間がかかるとも記している。
同社は注意事項として、JPYCが1JPYCあたり1円で償還できる設計でありながら、韓国国内の利用者がJPYC EXを通じて直接1円で償還するには利用要件上の制約があると明記した。ステーブルコインであることだけを理由に価格が常に一定に保たれると判断しないよう、あわせて求めている。
JPYCの償還はJPYC EXを通じて行う形で、取引所での仮想通貨の買い方とは手順が異なる。3市場のうちUSDT建ての市場は、ドル建てのステーブルコインと円建てのステーブルコインを直接交換する組み合わせにあたる。